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UP GARAGE MAGAZINE31号(2013年5月発行)より転載

D1グランプリ Special Report 開幕戦は初の大阪開催!Team UP GARAGEは2チーム3台でスタート!

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DOSS審査導入で波乱の開幕戦

今年の開幕戦はD1グランプリ初となる大阪でのスタート。Team UP GARAGEは昨年同様DRoo-Pから日比野選手と松川選手、BANDOHから片岡選手が参戦する。

開幕戦は12日(金)に予選、13日(土)に決勝戦が開催され、日比野('12年ランキング5位)、松川(同7位)両選手はシードのため予選は免除。片岡選手が予選に登場した。

今年は、昨年ほどマシンに大きな変更はないが、日比野選手はエンジンをTOMEI GENESISに載せ換え、片岡選手は同じスープラだが、一昨年まで織戸選手が使っていたマシンに変更した。

その片岡選手だが、結論から書くと予選通過ならずだった。パワーがありシーケンシャルミッションが付いていたためマシンを変えたのだが、サスペンションなどの変更のためのパーツがすべて揃ったのがレース週の月曜日。シェイクダウンテストも満足にできず、セッティングも煮詰まらないまま本番に。未完成のマシンではさすがの片岡選手もなすすべがなく、本領を発揮する前に予選が終わってしまった。

一方日比野、松川両選手は審査方法変更の影響をもろに受けてしまったといえる。今年からDOSSを用いた機械審査に人間の審判員の加減点を加えてジャッジすることになったが、走りのスタイルとDOSSの審査がかみ合わないことが練習で判明。これがわかってから練習走行や本番の単走で四苦八苦しながら走り方を調整。結果、日比野選手は単走15位、松川選手は単走4位で追走へ。

追走1回戦では、日比野選手は川畑選手との対戦だったが、飛び込みでラインが流れてしまうミスで残念ながらここで敗退。松川選手は1回戦で板倉選手を破ったが、2回戦(ベスト8)で残念ながら横井選手に敗れてしまった。

今年からDOSSを使った審査方法に

DOSS(=D1 Original Scoring System)はD1独自の機械審査システムのこと。GPSを用い車両の「速度」、「角度」、「角度・加速度の変化」を数値化し得点として表示するシステム。この点数に加え、機械では評価できない迫力や白煙の要素、さらにラインオーバーやアンダーステアなどについて人間の審判員が加点・減点して最終得点を出す。

審査はコースを5つのセクションに分け、それぞれのセクションごとに評価比重を設定して点数化。なので今年からは100点の壁がなくなり、13日の単走では岩井選手が100.88点で優勝した。

日比野選手

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「DOSSの評価ポイントと走りのスタイルが合わなくて、調整したけど点にならなかった。マシンの仕上がりに問題はないので次戦では勝ちたい。」(日比野選手)

松川選手

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「気持ち良く走るとDOSSの点が入らなくて、それなりに走ったら点が出た。もうちょっと理解しないといけない。鈴鹿は去年のリベンジで頑張る!」(松川選手)

片岡選手

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「とにかくマシンが仕上がらなかったのが大きい。僕は今年の開幕戦は鈴鹿だと思ってる(笑)。得意なコースだし期待してください。」(片岡選手)

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カラーリングを変えただけではありません。このスープラは2年前まで織戸選手が乗っていたマシン。

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13日朝のピット。単走が始まる前の準備作業中。

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エンジンを変えた86。昨年はNOSが詰まるなどあったから、今年は詰まらないようにおまじない。

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追走1回戦での日比野選手VS川畑選手。日比野選手は飛び込みでわずかにラインが流れ、これが勝敗を分けた。

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追走2回戦の松川選手VS横井選手。後追いの時に松川選手は若干だがラインが流れてしまいポイントを取り切れなかった。

開幕戦ではやはりこんなシーンが目につきます。特に今回は初コースとあって他の選手もハデにやってました。

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「アレッ!」

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「オットット!」

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「やっちゃった!」

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日比野選手・松川選手を挟んで新ドリエン。

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片岡選手と「いもドリ」の二人。

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86乗りのお二人。松岡さんを挟んで谷口選手(左)と日比野選手。

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日曜日に向けてクラッチ交換。作業が早いんです。

D1 Quick 8×4

トップ選手が出場するエキシビション

14日(日)は、これまでの優勝選手やシード上位の選手が勢ぞろいして競うエキシビションレースが行われ、日比野選手、松川選手が出場。8名ずつ4ブロックにわかれて追走で競い、最後に4ブロックの勝者がベスト4として対決するというもの。

日比野選手はAブロックで1回戦、準決勝と勝ち上がり決勝では末永正雄選手と対戦した。ここでは両者ともすばらしい走りで白熱した勝負だったが、わずか0.5ポイントの差で末永選手の勝利となった。ただし、日比野選手はシード選手上位者としてCブロックで敗者復活の戦いに回った。

松川選手はBブロックで出場したが、1回戦の古口選手と戦い微妙な勝負に。しかし結果は古口選手の勝利で、松川選手もCブロックで敗者復活戦へ。

Cブロックの試合は日比野選手が先に登場し1回戦で田中選手と対戦したが、本調子が出ないまま敗れてしまう。松川選手は、前日シャルマンをクラッシュし急遽KP61で走ることになった岩井選手との対戦。ここはブッチギリの速さで勝ったが、2回戦で先ほど日比野選手を破った田中選手と対戦。この日の田中選手は乗れていて、松川選手も残念ながらここで敗退した。

というわけで今年初のD1が終了したが、第1戦を終わって日比野選手はランキング16位、松川選手は6位でシード権を確保。片岡選手は得意な鈴鹿の第2戦で巻き返しを誓いながらフィナーレとなった。

エキシビションの見方

14日に行われたエキシビションは、過去のD1GPシリーズチャンピオン及び優勝者、前日の開幕戦成績上位3名を含む選手が参加。過去のエキシビションとは異なり、単走なしのすべて追走トーナメントでの勝負となる。

参加選手は8名ずつA~Dの4ブロックに分かれ、A・Bブロックは前年度シリーズランキング上位16名が並ぶ。ここで敗れた選手のうち上位8名はC・Dブロックで敗者復活し、再び参加できる仕組み。

追走のみでトーナメント方式の勝ち抜き戦だが、シリーズ戦とは違い追走で走るのは1本だけ。先行をDOSS+審判員で採点し、それに対して後追いがどれだけ迫れたかを採点して勝敗を決する。

Aブロック

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日比野選手と末永正雄選手の決勝戦。決勝戦のみ入れ替えありの2本勝負で実施された。1本目は日比野選手は後追いだったが、末永選手のインに食い込み0.5ポイントのアドバンテージを得た。2本目の先行の時に末永選手にインを許してしまい、先のアドバンテージをわずかに逆転されてしまったのだ。

Bブロック

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松川選手の1回戦は古口選手との対戦。松川選手先行の1本勝負だったが、先行としてそれほどミスのない良い走りに見えた。古口選手もインを攻め遜色のない走りでイーブンかと思われたが、審判員は後追いの古口選手を若干だが有利に見て、この勝負も0.5ポイント差で古口選手が勝ち上がることに。

Cブロック(敗者復活戦)

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1回戦、日比野選手は田中選手との対戦で先行。前半はいい感じで逃げていたが、スピードを落として調整した3コーナーあたりから寄られてしまい惜しくも敗退。松川選手の1回戦の相手は岩井選手だったが、シャルマンでは速い岩井選手も急遽KPで出たため本領発揮できず。ここは松川選手の勝ち。2回戦は田中選手との対戦だったが、この日の田中選手は速かった。先行でとっとと逃げられてしまい、松川選手も詰め切れなかったため7:6で田中選手の勝利。



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