UP GARAGE MAGAZINE33号(2013年12月発行)より転載
D1グランプリも残り2戦。その第5戦長崎ハウステンボスで、日比野選手がついに86での初優勝を遂げた。またここで松川選手は4位に入賞し、片岡選手も久々に予選突破するなどチームアップガレージは大活躍。第6戦のお台場と併せて振りかえりたい。
D1初開催となる長崎ハウステンボスの特設コースに、9月の残暑をものともせず多くのファンが詰めかけた。その観衆の前で、野村選手や織戸選手や谷口選手など全員が狙っていた86初優勝の栄冠を日比野選手がゲット!松川選手も4位に食い込み大収穫の1日に。
また、前日の予選では片岡選手が98.05点を取り6位通過。単走決勝は3台勢ぞろいとなり、チームアップガレージにはワクワクのハウステンボスとなった。
14日は、日比野・松川両選手とも単走から調子が良かったわけではなく、日比野選手は98.77点で7位、松川選手は97.50点で14位と微妙なスタート。が、ここから追走が始まると徐々に調子を上げていき、二人ともあれよあれよという間に準決勝へ。準決勝は久々のアップガレージ対決となり、新旧86の戦いに注目が集まった。
1本目は日比野選手が先行だったが、両者速い飛び込みから松川選手がインに付き、これは…と思ったら最終区間で松川選手がラインを乱して減点。惜しくも9:8の採点だったことからもレベルの高さがわかろうというもの。続く2本目は松川選手先行。松川選手の先行も良かったが、それにピタッと付けて行った日比野選手の走りがさらに上回った。ただ軽い接触がありその分日比野選手が減点され、それでも8:8のイーブン。結局1本目の差で日比野選手が決勝へ。
決勝は佐久間達也選手との戦い。1本目は日比野選手が後追いだったが、この走りがスピードもあり角度も大きく、それでビタビタにインに食いつく大迫力!審査員から「本日1番」との評価が出て、佐久間:日比野=8:10と大きなアドバンテージに。2本目は先行で、ストレートで離したため追い上げた佐久間選手も完全にはインに入りきれず、トータルで日比野選手が優勝したのだ。
決勝後に日比野選手は「86は進化している。だから1番に優勝したいと強く思っていた」と思いを語ってくれた。惜しかったのは松川選手。勢いがあり途中までの走りは優勢に見えたが、ミスったところは「あそこで頭の中に、回れ回れって日比野さんの声が聞こえてきた(笑)」と苦笑い。過去、何回も準決勝まで進んでいるが、あと1歩決勝に届かないジレンマ!早く突き抜けて欲しい。
片岡選手は単走23位で追走進出ならず。「予選の時は滑りやすい路面だったけど、今日はラバーがのってグリップするところと滑るところが斑になってたのに、予選と同じ走りをしちゃった」と反省しきり。最終戦のお台場はスーパーGT戦のため欠場なので、これで2013年のD1シーズンが終了した。
ここまでの年間ランキングは、優勝した日比野選手は大きく順位を上げて7位に。しかし松川選手も「まだ僕がエースだから(笑)」と踏ん張り5位に。残り1戦でさらなる上位を目指せる位置につけ、片岡選手は33位で第5戦が終わった。
15日(日)はポイントのかかった本戦ではなく、トーナメント方式のエキシビションレースが行われた。日比野選手と松川選手が出場したが、この日は松川選手はクラッチトラブルでリタイヤ、日比野選手は1回戦で残念ながら敗退した。「レースだと昨日速かった人は今日も早いんだけど、D1は違うから難しい」(片岡選手)のコメント通りに、このレースは流れを呼び込めなかったようだ。
今年のお台場で一番盛り上がったのは、間違いなく歴代ドリエンが集合したアップガレージのステージでした。9日の土曜日に2010年から今年のメンバーまで12名が集まり、それぞれにミニライブを披露した時は、これでもかというくらいファンが集合し大盛況。また翌10日はドリエン、いもドリがコスプレを披露。これまた、いつもと違った彼女たちが見られるので、2日続けてアップガレージのステージ前は大混雑。もちろんDVD・CD即売会&サイン会も延々と行列ができていました。
長崎ハウステンボスに続いて期待のかかる最終戦だったが、日比野選手、松川選手ともに残念な結果に。
まず単走では日比野選手が7位、松川選手は12位に。ここでは松川選手の1本目が惜しい走りだった。
続く追走。日比野選手の1回戦の2本目。後追いの戦いで、どうしたことか名手日比野選手が進入のストレートで左リヤを壁にヒットしバランスを崩してしまい、取りこぼす結果に。松川選手は1回戦で今村選手と戦ったが、タイミングがあわずにこれまた残念な敗退。
これで第6戦は終了し、最終的な年間ランキングでは日比野選手は6位、松川選手は9位と、最後の最後で日比野選手が逆転!「ほらね」という日比野選手の顔が嬉しげでした。
なお、お台場でも翌10日にエキシビション戦が行われたが、特筆すべき結果ではなかった。ともあれ、念願の86初優勝を飾れた2013年のD1グランプリ。今年1年間の応援ありがとうございました。来シーズンもよろしくお願いいたします。