UP GARAGE MAGAZINE35号(2014年6月発行)より転載
D1グランプリが3年ぶりに富士スピードウェイに帰ってきた。その富士では松川選手と片岡選手が土曜日予選からのスタートになった。トップで登場した松川選手は、予選はあっさりと96.99点を出し11位で通過。片岡選手は練習から好調で、98.44点を取り予選をトップ通過!
単走決勝は、今年から1本勝負のためミスは絶対に許されないシビアな戦いになったが、チームアップガレージが大活躍!松川選手は角度のついたドリフトと大きなラインで、99.12点。この日の最高得点を出し自身初となる単走優勝を飾ったのだ。また、片岡選手もスピードのある豪快な走りで98.82点を出し2位に。ラインが少し乱れたが、これがなければさらに高得点も狙えた走り。ということで上位通過の2人は追走ベスト16入り。
一方、日比野選手の単走はスピードのある飛び込みからキレのよい振り返しだったが、惜しいことにコースアウト。DOSSでは97.68点を出したが審査員の加減点でマイナス6.5点になり91.18点で19位。追走予選に回ることになった。
翌日曜日は朝から雨。しかも時間を追うごとに雨と風が強まる悪天候の中、追走予選が始まったが、まるでスケートリンクを走るような状態でコースアウト続出。観客もびしょ濡れなので、追走予選が終わった時点で一時中断。が、その後も台風のような風雨のため結局、追走は中止になった。
この結果、単走の順位で総合優勝が決まり松川選手が優勝!片岡選手は2位。そして現在、アップガレージのスポンサードを受けている高橋邦明選手が3位と、ベスト3を独占。日比野選手は残念ながら21位で開幕戦が終わった。
富士に続く高速コースの鈴鹿。ここでは松川選手と片岡選手はシードで単走決勝からの出場。唯一、日比野選手が予選組だが、99.55点を出し危なげなく3位で予選通過。
単走決勝では、日比野選手は手堅い走りながらも99.84点を出し4位。松川選手は1コーナー進入後リヤが流れてバランスを崩し88.31点の19位、片岡選手もドリフトの角度が浅いとの評価で90.83点の18位と、追走は予選からの出場になった。
翌日の追走予選では、マシンの不調が直らない片岡選手は、パワー不足のまま戦わざるを得ず、先行の時にインに入られて予選敗退で終わる。松川選手は1本目の後追い時に先行車を避けようとしてラインを乱したのが響いて、2本目の先行でキレのある走りをするも逆転ならず敗退した。
日比野選手はベスト16からの出場で、最初の相手は斎藤大吾選手。決勝戦のような豪華な組み合わせになったが、両者譲らずに得点がイーブンのためDOSSのポイント(日比野98.63vs斎藤94.12)の判定になり日比野選手が勝ち上がる。
日比野選手の次の相手はなんと高橋選手。この2回戦も激しい戦いでサドンデスに持ち込まれたが、日比野選手のマシンは1回戦終了後から不調になりパワーダウンしたため、ここ一番で伸びがなく残念な敗退に。
開幕戦に続く好成績を期待したがマシンの不調には勝てず、総合順位は日比野選手が6位、松川選手が22位、片岡選手が21位となった。なお、高橋選手は準決勝で敗れたものの3位決定戦をものにし総合3位につけた。この結果、年間ランキングは日比野選手10位、松川選手13位、片岡選手15位になり、高橋選手がトップに立つことになった。