UP GARAGE MAGAZINE27号(2012年3月発行)より転載
日比野選手のニュー86など、2012年は3名のドライバーがすべてマシンをチェンジ!
昨年よりさらにパワフルになったチームアップガレージの今がわかる
1月13日から幕張メッセで開催された東京オートサロンで、チームアップガレージの今年のニューマシン"86"が走った!このD1のデモランを見た方もいらっしゃると思うが、まだ市販前のクルマなので衝撃のデビューだった。また2012年のチームアップガレージの体制発表もあり、オートサロンはD1界にとっても注目イベントだったのです。
さて86ですが、この時点ではタイヤ・ホイールとサスペンションが変わっているくらい。エンジンはノーマルでドリフトにはパワーが足りない状態だったが、それでも「グリップの低いタイヤでエア圧を高めにしたら、あれだけ走った。コントロールしやすい完成度の高いクルマ」(日比野選手)とポテンシャルは十分に感じられた様子。
マシンは現在、岡山のドルーピーのファクトリーで製作中。軽量高剛性のボディにはラミネートした鋼板なども使われており、「スポットの打ち方から変えた」(ドルーピー松岡代表)というほど進歩した作り。既にコスワースのエンジンが積みこまれ、ワンオフのフロントサスペンションアームも完成するなど、シェイクダウンテストも間近。ピタリと4月の開幕戦に照準が合っているのだ。
今シーズンは、今わかっているだけでも86を投入するチームはアップガレージ以外に2チームある。それぞれ独自のマシン作りでD1グランプリに挑んでくるので、86対決が今年の見どころの一つになるのは間違いない。何とも楽しみなシーズンの幕開けは近い!
話題沸騰のニューマシン86だが、ここで強敵のマシンをご紹介する。
写真はHKSと組む谷口信輝選手と織戸学選手のマシン。
それぞれ全く違う方向性でマシンを作っているだけに、どこが最初に飛びだすのかファンにとっては興味津津のシーズンになること間違いなし。
日程 | コース | |
---|---|---|
第1戦 | 4月14日(土) | お台場特設コース |
D1チャンピオンズ | 4月15日(日) | |
第2戦 | 5月26日(土)~27日(日) | 鈴鹿サーキット |
第3戦 | 7月21日(土)~22日(日) | オートポリス |
第4戦 | 8月25日(土) | エビスサーキット南コース |
第5戦 | 8月26日(日) | |
第6戦 | 9月22日(土) | 中部国際空港セントレア特設コース |
D1チャンピオンズ | 9月23日(日) | |
第7戦 | 12月1日(土) | 未定 |
D1チャンピオンズ | 12月2日(日) |
2012年のチームアップガレージは、昨年同様に2チーム3ドライバー体制で戦うことになった。
日比野哲也選手と松川和也選手はドルーピーのマシンで、片岡龍也選手はバンドウのマシンに乗るのは同じだが、マシン自体がまったく変わるのが大きく違う点。
日比野選手がニュー86に乗るのは前ページの通りだが、松川選手は昨年まで日比野選手が乗っていたAE86に乗ることになったのだ。
もともとシルビアでドリフトを始めた松川選手だけに、どちらかといえば中・軽量級のマシンのほうが馴染んでいるとのこと。
「一昨年より昨年のほうがランキングが上がって自信が持てるようになってきた」(松川選手)、マシンのポテンシャルをフルに発揮すれば昨年以上の活躍が期待できるので、ぜひ新旧86の追走を実現させてください!
また片岡選手もマシンをスープラにチェンジ、これで今年は全レースに参戦することになる。
昨年はパワー不足に悩まされたが、「今年はパワーが手に入るので、同じ土俵に立つぞという意気込みで行けるかな。
ただ、違った乗り方が必要なので早く練習を始めたい」(片岡選手)とやる気十分。今年は思う存分攻めていけそうだ。
ハチロクといえば日比野という定評がある中で、現時点では3チームくらい86が出るのでプレッシャーもあるし楽しみもあります。
開幕戦のお台場はコースレイアウトが変わるけど、それはどこも同じ。自分の思う通りに走れれば勝負できると思います。
今年からハチロク、そんなにプレッシャーは感じていません。デモランで乗って、ああこんな感じかと、あまり違和感はないですね。
何をしたらどうなるとか、日比野さんに教えてもらえる環境なので、そこは強いかなと思ってます。たくさん練習したいですね。
SLを経て、昨年はD1GPでどれだけ走れるか確認するようなところがあった。お台場でポイントを取れたけど、次の岡山では甘くないな、と。
昨年は準備不足で挑んでしまったけど、何が足りないか明確になりましたね。今年はいい意味で期待を裏切りますよ。
D1マシンへの大改造はどこまで進んだか、ドルーピーのファクトリーから最新情報!
写真のように一度丸裸状態にしてボディを補強。現在はエンジンやミッションも積み、3月中旬のテストに向け細部の組み立てに進んだ。
「とにかく軽く作られており、D1マシンの完成状態で軽く1100kgを切る」(松岡代表)という重量に、700馬力はいけるコスワース製のEJ25改2.8ℓだから戦闘力は相当に期待が持てる。
徹夜の連チャンでボディを完成させた松岡代表の苦労が報われるのも近いぞ!
オートサロンの特設コースではエキシビションレースが行われ、日比野選手はAE86で参加。
(Ustream recorded live)
予約受付開始と同時に人気爆発のトヨタ86。いま申し込んでも納車は半年後とか。
確かにベースモデルのRC(6速MT)が199万円からというのは魅力的ですね。